70歳まで雇用しなければならない?高年齢者雇用安定法と企業の対応
2026/09/05
少子高齢化と人手不足が進むなか、北九州の企業でも60歳以降の従業員をどのように雇用していくかが重要な課題となっています。そこでよく聞かれるのが、「会社は70歳まで雇用しなければならないのですか?」という質問です。
まず整理しておきたいのは、65歳までと70歳まででは法律上の位置づけが異なることです。
高年齢者雇用安定法では、65歳未満の定年を定めている企業に対して、原則として「65歳までの定年引上げ」「65歳までの継続雇用制度」「定年制の廃止」のいずれかの高年齢者雇用確保措置を講じることが義務付けられています。
これに対して、70歳までについては「就業機会を確保すること」が努力義務です。具体的には、70歳までの定年引上げや継続雇用だけでなく、業務委託契約を締結する制度など、雇用以外の選択肢も法律上用意されています。したがって、現時点で「希望する従業員をすべて70歳まで雇用する義務がある」というわけではありません。
ただし、人材確保が難しくなるなか、経験豊富な高年齢者を活用することは中小企業にとって大きなメリットがあります。一方で、再雇用後の職務内容や勤務日数、労働時間、賃金などを曖昧にすると、「定年前と同じ仕事なのに、なぜ賃金だけ下がるのか」といったトラブルにつながることがあります。
大切なのは、単に定年年齢だけを決めるのではなく、「何歳まで、どのような働き方をしてもらうのか」を会社として整理することです。就業規則や再雇用規程を確認し、自社の人員構成や業務内容に合った高年齢者雇用制度を準備しておきましょう。
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